映画が描くアメリカの「病」/その根源と流れを探る
(著者)小野俊太郎
判型 | 四六判 |
ページ | 356 |
価格 | 2,200円(税別) |
ISBN | 978-4-7754-0278-8 |
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発売日 | 2021年7月1日 |
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- 解説
現代アメリカの病巣は一世紀前から映画に描かれてきた!
150年にわたる黒人差別を始めとしたアメリカが抱える多様な「病」の多くが、新型コロナウイルスに襲われたアメリカ社会で噴出した。そうした状況を過去のいくつもの映画と関連づけて論じる。人種差別、組織犯罪、エッセンシャルワーカー差別など、アメリカの病巣を名場面から読み解く。
- 目次
序章 映画が描くアメリカの病巣
第1章 移民国家という神話
第2章 移民の受け入れと選別
1 チャップリンと移民
2 移民たちの百年
第3章 犯罪者たちとFBIの相克
1 組織犯罪とマフィア
2 組織犯罪とFBI
第4章 麻薬とテロリズムの制圧
1 アルコールから麻薬へ
2 テロと暗殺のアメリカ
3 テロリズムの多様化と9・11
第5章 キャンプでの人間改造と帰還兵
1 アウトドアとセルフメイドマン
2 サマーキャンプからブートキャンプへ
3 戦争帰還者の受け入れ
終章 コロナ禍時代のトラッカー
あとがき
参考文献
- メディアほか関連情報
■『キネマ旬報』2022年1月上・下旬合併号〈映画・書評〉のコーナーに書評が掲載されました
(中略)著者は、こうした痕跡を数々の作品に確認するとともに、巨大IT企業がさらに飛躍を遂げたコロナ禍の今日、アメリカ映画が描き出し始めた新たな暗部は、情報産業のいわば手足に組み込まれた物流に携わるエッセンシャルワーカーへの搾取だと示唆する。──鈴木透(アメリカ文化研究者)
- 著者紹介
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