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アントニー・スウェイト対訳詩選集

(著者)アントニー・スウェイト   (訳者)山内久明  山内玲子  

アントニー・スウェイト対訳詩選集
判型 A5判
ページ 190
価格 2,300円(税別)
ISBN 978-4-7754-0260-3
Cコード
略号
発売日 2019年7月30日

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解説

日本にも縁の深いスウェイトのCollected Poems(2007)と、Going Out (2015)から50篇の詩を厳選。スウェイトの詩と山内の訳詩が呼応し、対訳ならではの愉しみとして生きている。訳注とスウェイトについての紹介も詳しい。

 

【谷川俊太郎氏による推薦の言葉】

翻訳されると原詩の味わい、魅力を失う詩の多い中で、この対訳詩集は貴重な楽しい例外です。
アブラムシもネズミもヒトと並ぶ生きものとするスウェイトと私は同世代、母語は違っても詩の世界では60年にわたる友人です。 

目次

▶『全詩集』(2007)から
1 ネズミの死/2 クーパー氏/3 蠅/4 生まれ出るとき/5 病気の子/6 白い雪/7 教え/8 王家の谷でのモノローグ/9 内なる虫/10 焚火/11 発掘/12 結婚の残骸/13 シンプルな詩/14 日本の蝉/15 ショック/16 大道芸――酉の市で/17 ヒロシマ――1985年8月/18 漱石(ロンドン 1901年12月)/19 想像上の町/20 踊る狐/21 増えつづける/22 シグマ/23 アブラムシ物語/24 つかず離れず/25 陶工/26 慰安休暇/27 1939年9月3日、ボーンマス/28 疎開、1940年/29 成長、1944年/30 ヘビ(ヴァージニア、1940年)/31 ネクタイをとり換える/32 いつも見ている/33 お行儀よくする/34 詩の技法――二つの教訓/35 2003年の夏/36 すき間

▶『退出』(2015)から
37 退出/38 リポン――1918年4月/39 言葉/40 歴史の教訓/41 受胎告知/42 リビア/43 待ちぼうけ/44 私は信ずる/45 未完の死後出版の詩への序詩/46 ピーター・ポーターに寄せて/47 即位25周年記念の詩/48 際限のない問い/49 フェルナンド・ロボ/50 その一行

訳者解説・注
アントニー・スウェイト書誌
アントニー・スウェイト年譜
訳者あとがき――アントニー・スウェイト点描

メディアほか関連情報

■2019年12月13日(金)17:10〜18:50、明治大学駿河台キャンパスのリバティタワーにて本書の朗読会が開催されました

『アントニー・スウェイト対訳詩選集』(松柏社、2019)を共訳しだ山内久明氏・ 玲子氏を招いて、 幅広い文学活動を行なう中で書かれたスウェイトの詩とその翻訳について語っていただき、ジェームス・C・ハウス氏には原詩を英語で朗読していただきます。スウェイトは1955年に初来日、2年間 東京大学で教えて以来、日英文化交流に貫献し、『ペンギン叢書版日本詞華集』の共編者としても知られます。[参加者の感想:ハウス氏が原詩を、主に山内久明氏が訳詩を朗読し、山内氏が日本語で各詩にまつわる短い語りを加える、という形式で進み、両者のプロフェッショナルな朗読の凄みにオーディエンスの皆さんが聞き入っている音のようなものが聞こえました。対訳という本書の形が見事に生きたすばらしい会でした。]

著者紹介
  • アントニー・スウェイト

    (1930年6月23日–2021年4月22日)イングランド北西部チェスターで生まれる。オックスフォード大学クライスト・チャーチで英文学を学ぶ。学生詩人として活躍。卒業、結婚につづいて来日、東京大学で教える(1955-57)。帰国後、BBCプロデューサー、『リスナー』、『ニュー・ステイツマン』、『エンカウンター』の編集者、リビア大学助教授、イースト・アングリア大学講師、アンドレ・ドイチュ社役員などを歴任。詩作と同時に、主要新聞・雑誌の文芸批評を担当、日本文学の論評も行なう。『ペンギン叢書版日本詞華集』(ボウナス教授と共編)により、日本の詩歌を英語文化圏に広める。国際交流基金フェローとしての2度目の来日(1985-86)と頻繁な訪日を通じて日本との交流を深める。詩集は20冊を超える。フィリップ・ラーキンの詩集、書簡集の編者。王立文学協会会員。OBE。伝記作家の妻アンとノーフォーク在住。

     

  • 山内久明

    1934年、広島県生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業、文学修士(英文学)。ケンブリッジ大学Ph.D.(英文学)、同大学東洋学部日本語専任講師。同大学での講義にもとづくThe Search for Authenticity in Modern Japanese Literature (Cambridge University Press)のほか、著訳書は『ヨーロッパ・ロマン主義を読み直す』(共著、岩波書店)、『対訳 ワーズワス詩集』(岩波書店)、『イギリス文学』(共著、放送大学教育振興会)など。『定本 漱石全集』(岩波書店)第十三巻、第二十六巻の注解・訳注。大江健三郎ノーベル賞受賞記念講演英訳(講談社インターナショナル)。東京大学名誉教授。

  • 山内玲子

    津田塾大学卒業後、アメリカに留学。イギリスに9年間在住中、ケンブリッジ大学東洋学部で日本語専任講師。帰国後、非常勤講師を経て翻訳家。訳書にブリッグズ『妖精ディックのたたかい』、イェイツ/フィリップ編『妖精にさらわれた男の子──アイルランドの昔話』、キングマン『とびきりすてきなクリスマス』、バーネット『秘密の花園』、ラヴェラ『ダーウィン家の人々—ケンブリッジの思い出』(以上、岩波書店)、ブリッグズ『イギリスの妖精──伝承と文学』(共訳、筑摩書房)、スウェイト『グッバイ・クリストファー・ロビン』(共訳、国書刊行会)など。共著に『イギリス』(新潮社)。

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