評伝ジョウゼフ・コンラッド/女性・アメリカ・フランス
(著者)ロバート・ハンプソン (訳者)山本薫

判型 | 四六判 |
ページ | 298ページ |
価格 | 3,000円(税別) |
ISBN | 978-4-7754-0301-3 |
Cコード | 0098 |
略号 | |
発売日 | 2024年12月20日 |
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- 解説
没後百年、支配的な価値基準のもとで繰り返されてきた「船乗り」「海洋小説の作家」というコンラッド像が覆される時機が来た
過小評価されてきた〈女性が主人公の後期作品群〉〈フランスが舞台の晩年の歴史小説群〉〈コンラッドの商業的成功に寄与した北米市場〉に光をあてると、孤高の前衛文学の旗手とされてきた作家の別の顔が見えてくる
■帯には柴田元幸さんに推薦コメントを頂きました
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『評伝ジョウゼフ・コンラッド──女性・アメリカ・フランス』について訂正がございます。こちらよりご覧下さいませ。
- 目次
日本語版に寄せて ロバート・ハンプソン
序 章 コンラッドのイメージ
第1章 ウクライナに生まれて
第2章 英国商船隊の船員として
第3章 マレー小説
第4章 コンラッドと文学市場
第5章 マーロウと『ブラックウッズ・マガジン』
第6章 二つのアメリカ、ナショナリズム、帝国
第7章 アナキストとスパイたち
第8章 裏切りと神経衰弱
第9章 ポーランド再訪
第10章 コンラッドと女たち
第11章 商業的成功と北米
第12章 コンラッドとフランス
結び
謝辞
訳者あとがき
参考文献註
註
索引
- メディアほか関連情報
■2025年2月、「哲学の劇場」(山本貴光+吉川浩満)#219で注目の新刊として本書をご紹介頂きました
(6:14からご紹介頂いています)
▶︎「哲学の劇場」#219 Youtube
▶︎「哲学の劇場」#219 Spotify■『図書新聞』2025.3.22号に書評が掲載されました
(一部引用)中期から後期の[コンラッドの]作品においてはジェンダー・セクシュアリティが主要なテーマとなり、重要な女性登場人物が増えているという指摘である。──中井亜佐子(一橋大学、英文学)■刊行記念イベントを開催しました
『評伝ジョウゼフ・コンラッド:女性・アメリカ・フランス』(松柏社)刊行記念トークイベント 山本 薫×柴田元幸 「重厚で深刻か、軽やかでしなやかか──ジョウゼフ・コンラッドを考え直す」
日時:2025年4月20日(日)午後4時〜5時半
場所:今野書店主催 @西荻のことビル2F 西荻シネマ準備室
ロバート・ハンプソン『評伝ジョウゼフ・コンラッド:女性・アメリカ・フランス』の刊行を記念して、訳者の山本薫さんと、『ロード・ジム』や「秘密の共有者」の訳者でもある柴田元幸さんのトークイベントを開催します。
▼イベント詳細
コンラッド没後百年にあたる2024年の12月に刊行された『評伝ジョウゼフ・コンラッド』は、過小評価されてきた〈女性が主人公の後期作品群〉〈フランスが舞台の晩年の歴史小説群〉〈その商業的成功に寄与した北米市場〉に光を当て、「船乗り」「海洋小説の作家」「孤高の前衛文学の旗手」といった根強いコンラッド像を覆していきます。
そんな本書の面白さにいち早く注目し翻訳した山本さんと、「コンラッドは重厚さと一体の可笑し味が素晴らしい」とおっしゃる柴田さんに、巨匠を「重さ」から解放するべく、その作品のもう一つの面白さについて語っていただきます。
■『週刊読書人』2025.5.2号に書評が掲載されました
(一部引用)本書は、ジョウゼフ・コンラッドという一人の作家の評伝に留まらず、これまでの評伝の在り方を問うている。──山﨑修平(詩人・作家)
■『図書新聞』2025.5.3号掲載の《〈世界内戦〉下の文芸時評第122回》で紹介されました
(一部引用)ウクライナに生まれ、ポーランドに育ったというナショナル・アイデンティティの問題や移住という観点からの政治性をも備えていたからか、評価が確立したのはアメリカの方が先だった。──岡和田晃(文芸評論家・作家)
- 著者紹介
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