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ラドヤード・キプリング/作品と批評

(編著)橋本槇矩   (編著)高橋和久  

解説

英文学史上、ときにシェイクスピア、ディケンズと並んで三大天才と称されるキプリング。英文学のキャノンからはずされてきたキプリングの全貌を同時代史とポストコロニアリズムの両方の視点から読み直す、日本初のキプリング総合研究。

目次

序論 キプリング時代のキプリング 橋本槇矩
01 『キム』 「他者」の認識と主体の位置 伊勢芳夫
02 茶色の皮膚、白い仮面 『ジャングル・ブック』について 角田信恵
03 短編(インドもの) 木村茂雄
04 光学器械・帝国・夢 肉眼でみる/心の眼でみる/夢をみる 上石実加子
05 後期短編 キプリングの借方/貸方、限界/再生 桑野佳明
06 変質のイングランドと再生の帝国 『消えた光』のジェンダー・ポリティクス 宮崎かすみ
07 キプリングの詩と韻文 マシュー・M・ハンリー
08 キプリングの児童文学 Puck of Pook’s HillからRewards and Fairiesへ 宮尾レイ子
09 引用と境界 『ストーキーとその仲間』 長井香里
終論 現代批評のなかのキプリング 高橋和久
キプリング主要著作邦訳名一覧
編著者あとがき
執筆者紹介
索引

メディアほか関連情報

■ 英語年鑑2005年版に掲載されました。

~橋本槙矩・高橋和久編「ラドヤード・キプリング─作品と批評』(松柏社、2003.6)もまた、「英文学のキャノンからはずされてきたキプリングの全貌を同時代史とポストコロニアリズムの視点から読み直す、本邦初のキプリング綜合研究書」という謳い文句にあるとおり、有意義で魅力的な論集である。~同書 川口喬一 氏「イギリス小説の研究」より

著者紹介
  • 橋本槇矩

    1945年生まれ。学習院大学名誉教授。東京大学英文科卒業、同大学院修士課程修了。著書に『シェイマス・ヒーニー ──現代アイルランドの詩神』(国文社)、『青い薔薇──キプリングとインド』(松柏社)、共編著に『ラドヤード・キプリング──作品と批評』(松柏社)、翻訳にH・G・ウェルズ『透明人間』(岩波文庫)、H・G・ウェルズ『タイム・マシン 他九篇』(岩波文庫)、H・G・ウェルズ『イカロスになりそこねた男』(ジャストシステム)、『キプリング短篇集』(編訳、岩波文庫)、『アイルランド短篇選』(編訳、岩波文庫)、プリーストリー『イングランド紀行』上下巻(岩波文庫)、『キプリング・インド傑作選』(共編訳、鳳書房)など多数。

  • 高橋和久

    1950年生まれ。東京大学名誉教授。京都大学卒業、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。著書に『エトリックの羊飼い、或いは、羊飼いのレトリック』(研究社)、『別の地図──英文学的小旅行のために』(松柏社)、『ラドヤード・キプリング──作品と批評』(松柏社、共編著)。翻訳にアラスター・グレイ『哀れなるものたち』(ハヤカワepi文庫)、ジェイムズ・ホッグ『義とされた罪人の手記と告白』(白水Uブックス)、ジョージ・オーウェル『一九八四年[新訳版]』(ハヤカワepi文庫)、ジョゼフ・コンラッド『シークレット・エージェント』(光文社古典新訳文庫)、ピーター・バリー『文学理論講義──新しいスタンダード』(監訳、ミネルヴァ書房)など。

関連書籍
  • 英文学の内なる外部/ポストコロニアリズムと文化の混淆

  • 【品切れ中】ポストコロニアル理論入門

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  • 青い薔薇/キプリングとインド

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  • 二〇世紀「英国」小説の展開