野生の果実/ソロー・ニュー・ミレニアム
(著者)ヘンリー・デイヴィッド・ソロー (訳)伊藤詔子 城戸光世
判型 | A5判上製 |
ページ | 352ページ |
価格 | 3,000円(税別) |
ISBN | 978-4-7754-0011-1 |
Cコード | |
略号 | |
発売日 | 2002年11月1日 |
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- 解説
150年間解読困難なまま眠っていたソロー最後の手稿『野生の果実』が、ニューミレニアムを期してテキスト化され、その日本語版をソローの残したイラストも含め復元した貴重な一冊。先住民の歴史と共にあったアメリカ大陸の果実の文化史を浮かび上がらせる。
- 目次
はじめに
編者による序
春の果実
ニレ
タンポポ
ヤナギ
ショウブ
エゾノチチコグサ
カエデ
イチゴ
沼地リンゴ
ヤナギ
ザイフリボクの実
早咲き低地ブルーベリー
低地レッドブラックベリー
栽培種サクランボ
ラズベリー
クワの実
シンブルベリー
高地ブルーベリー
遅咲き低地ブルーベリー
夏の果実
ブラックハックルベリー
悪臭アカスグリ
ニワトコ
北部野生レッドチェリー
サルサパリラ
低地ブラックベリー
野生グズベリー
オトギリソウ
穀草
ツリフネソウ
野生ヒイラギ
カブ
ホロムイソウ
ザイフリボク
ツマトリソウ
ザゼンソウ
ヒコザクラ
ツバメオモト
ヒメチチコグサ
毛様アマドコロ
高地ブラックベリー
チョークチェリー
イチイ
野生リンゴ
互生ミズキ
沼地デューベリー
北米産ウルシノキ
棘のあるウド
ヒヨドリジョーゴ
エンレイソウ
コミズキ
ペポカボチャ
ブラックチェリー
クロスグリ
オオルリソウ
アザミ
コホッシュ
普通種クランベリー
スイカ
アメリカニワトコの実
遅咲きホートルベリー
歯状ガマ
プラム
有毛ハックルベリー
マスクメロン
ジャガイモ
ハダカガマズミ
ヨーロッパナナカマド
シロミズキ
アメリカミズキ
ノボロギク
無毛ウルシ
ノコギリ草
早咲きのバラ
ヤナギラン
洋ナシ
モモ
水生ギシギシ
クササルトリイバラ
テンナンショウ
ドクウルシ
ウールグラス
ヤマゴボウ
アメリカホドイモ
普通種モチノキ
カンショウ
ガマ
サンザシ
三葉アマドコロ
ツキヌキソウ
双葉アマドコロ
メギの実
無毛モチノキ
アカザイフリボク
巻毛状ミズキ
アマガマズミ
ヌマウルシ
カボチャ
シロトネリコ
ツルアリドウシの実
ドクミズキ
ツタウルシ
野ブドウ
ユキザザ
ヌスビトハギ
ツルウメモドキ
秋の果実
ハシバミ
メデオラ
エンドウ
インゲンマメ
ヨーロッパクランベリー
サッサフラス
バターナッツ
ペルタンドラ
ラテンミズアオイ
ユリ
ゼニアオイ
ニオイキイチゴ
チョウセンアサガオ
シオデ
カエデガマズミ
クロトネリコ
スイートブライア
スイカズラ
ホップ
アメリカナナカマド
ランタナガマズミ
低木オークのドングリ
レッドオークのドングリ
ブラックオークのドングリ
ホワイトオークのドングリ
ドングリ一般
紅色エンレイソウ
ニッサ
ストローブマツ
ヤブマメ
ノボタン
マンサク
シスタス
イヌホオズキ
タヌキマメ
マコモ
雑草類
ブナ
遅咲きのバラ
クマベリー
ビーチプラム
トウワタ
ニオイベンゾイン
ヤナギタンポポ
ヤチヤナギ
クレマチス
アセビ
ハギ
マロニエ
ベーラムノキの実
ドクゼリ
シナノキ
タニワタリノキ
ニオイヒバ
サトウカエデ
ハイビスカス
トウモロコシ
ハナミズキ
マルメロ
タコウギ
アメリカツガ
クロトウヒ
カラマツ
エノキ
クリ
クルミ
ヒマラヤスギ
ヒメコウジ
秋
クログルミ
キハダカンバ
ハンノキ
ヒッコリー
チョウセンアザミ
アキノキリンソウ
冬の果実
シラカンバ及びクロカンバ
リギダマツ
葡匐性ビャクシン
冬の果実
植物名インデックス
地名インデックス
参考文献
引用文献- メディアほか関連情報
■ 『読売新聞』2003年1月12日に書評が掲載されました
若い男の名はヘンリー・デイヴィッド・ソロー。十九世紀半ばのアメリカ・ニューイングランド地方の青年である。ウォールデン池の湖畔に独居して自然の中で暮らし、読書と瞑想と自然の記録を出版した。『ウォールデン、森の生活』。自然環境文学の古典、いや聖典である。本書は、その青年が植物界におけるファーブルのような仕事もしていたことを知らせる。美しい本だ。──千石英世(文芸評論家)
■『サライ』2003年1月23日号に紹介が掲載されました
本書は題名通りに、ラズベリー、ハシバミ、マルメロなど180種近くの野生動物の果実について、主に実体験に基づいて詳しく記している。故事来歴や先住民の生活との関わりなどについても書かれていて、興味深い。(佐)
■『家庭画報』2003年4月号、BOOKのコーナーに書評が掲載されました
「離れた丘や沼地へ行くのによくバケツを持って、自由と冒険心を感じながら丘を横切っていたことを思い出す。そのような自分の存在の広がりを、世界の全学問と引き替えてくれると言われても私は断る。」
自然と向き合うその姿勢は、むしろ、21世紀にこそ意義を深めるものとなるに違いない。ソロー没後140年を経て、1999年についにアメリカでも公刊された知られざる古典。本当の英知が、ここに。──城戸朱理(詩人)
■ 『アメリカ文学研究』(2003年4月)に書評が掲載されました
(略)読み終えて私が強く感じたのは、本書が、俳諧において季語で分類された歳時記に似た体裁を持つことである。本書は数字ではなく植物、特に果物で季節を知るカレンダーであると先に述べたが、ソローが語る植物の様子は季語として読者に季節を教え、生きた季節感を与えてくれるのである。──岩政伸治(白百合女子大学教授)
■ 『花時間』2003年5月号に書評が掲載されました
登場する果実は草花の種から野菜、樹木の実まで、春夏秋冬に分類された180種以上。これらの実りがカレンダーのように日付とともに記され、森の生命の移り変わりが克明に記録されているのです。──澤井司
- 著者紹介
- 関連書籍