思想史としての文学/ダンテからベケットへの航跡
(著者)本田錦一郎
判型 | A5判上製 |
ページ | 490ページ |
価格 | 4,200円(税別) |
ISBN | 978-4-88198-869-5 |
Cコード | |
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発売日 | 1997年4月1日 |
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- 解説
ヨーロッパのヨーロッパとしての文学の成立を『神曲』に読みこむ著者は、価値論を避け、終始、現象としてその解体の兆候を脚下のルネッサンスに見る。文芸と思想史の相乗作用、微視的な作品研究を巨視的な展望で切り取ろうとする、イギリス文学論。
- 目次
序章 薔薇の思想史
第一章 ヨーロッパの風景──その成立から変貌へ
第二章 流浪する芸術と批評
第三章 現代文学の相貌
結章 迷走する批評の現在
注
あとがき
索引- メディアほか関連情報
■『図書新聞』1997年9月20日(土曜日)に書評が掲載されました
(略)批評は分析・比較し、価値評価し、趣味の矯正をするというエリオットの批評観はこの時代の新しい方法とも矛盾せず、依然有効性を失わない。批評方法の選択肢が多くなっただけのことだと僕は思う、現に本田氏の特に第一章でのみごとな分析の筆致はニュー・クリティシズムに習熟してはじめて可能だし、二項対立を柔軟に宙吊りにする姿勢は決して頑迷な保守主義からは生まれない。本書は今年度前半期でもっとも真摯に大きな西欧文学の主題に取り組んだ一冊である。──出淵博(成蹊大学教授)
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