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持続するエピファニー/文学に表象されたエロティシズムと霊性

(著者)浅井雅志  

持続するエピファニー/文学に表象されたエロティシズムと霊性
判型 A5判
ページ 405ページ
価格 3,800円(税別)
ISBN 978-4-7754-0233-7
Cコード
略号
発売日 2016年3月25日

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解説

機械的に流れゆく日々の中で、われわれは稀に超越的なもの、聖性に気づく。それはどのように起き、何をもたらすのか、人はそれをどう表象してきたのかー─文学や心理学などのアカデミズムと、神秘学・霊学としてそこから排除されてきた知の領域との接点にあるこの「気づきの瞬間=エピファニー」を軸にして、人間が「被投的」苦悩とどのように格闘してきたかを、二つの領域からアプローチすることで解き明かそうとする。

目次

序言
第一部 エロティシズムと想像力の対位法
第一章 猥褻・過剰・エロティシズムーロレンス、サド、バタイユの性観念
第二章 全能感を求めてー性と想像力/創造力
第三章 「チャタレー裁判」に見る「猥褻」観念の揺らぎー文学と法の間
第四章 イェイツ・シュタイナッハ手術・長寿法
第二部 「安住の地」への帰還
第五章 「故郷」というユートピアーロレンス・ハイデガー・ファシズム
第六章 「男同士の絆」という呪縛ーロレンス文学における炭鉱の影と光
第七章 老いと死の「錬金術」ーイェイツとゲーテ
第三部 心理学と文学と霊学の交差する場所
第八章 心理学とグルジェフー近代における霊学の受容
第九章 音の錬金術、あるいは「身体を調律」する音楽
第一〇章 持続するエピファニーー「気づき」から「自己想起」へ
後記
索引

メディアほか関連情報

■「図書新聞」2016年9月3日に掲載されました

すなわち、本著は超越的なもの、聖性の存在に気づくエピファニーの瞬間がどのようにして起き、それが何をもたらし、どう表象されてきたかを問う文学、心理学、哲学などのアカデミズムの領域と、「オカルト・霊性学」の名のもとにそこから排除された知の領域との接点を問う学術書である。(木原誠・佐賀大学教育学部教授)

著者紹介
  • 浅井雅志

    1952年、広島県生まれ。京都橘大学人間発達学部教授。同志社大学大学院修士課程、マンチェスター大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。 著書に『モダンの「おそれ」と「おののき」──近代の宿痾の診断と処方』『持続するエピファニー ──文学に表象されたエロティシズムと霊性』『卑屈と傲岸と郷愁と──日本人の「異」への眼差しの系譜』(松柏社)、訳書にジェイムズ ムア『グルジェフ伝──神話の解剖』(平河出版社)。

関連書籍
  • モダニズムと神話/世界観の時代の思想と文学〈言語科学の冒険9〉

  • モダンの「おそれ」と「おののき」/近代の宿痾の診断と処方

  • ロレンスの短編を読む

  • 卑屈と傲岸と郷愁と/日本人の「異」への眼差しの系譜