日常と歴史/アメリカ文学研究と日本文学評論
(著者)大橋健三郎
判型 | 四六判 |
ページ | 348ページ |
価格 | 2,850円(税別) |
ISBN | 978-4-7754-0143-9 |
Cコード | |
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発売日 | 2007年12月21日 |
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- 解説
第2次世界大戦の終結から60年が経過した今、1970 年代、80年代の日本におけるアメリカ文学研究と国文学評論の関係性を見つめ直し、現代文学、そしてその研究と評論のあり方を考える。フォークナー、メルヴィル、ヘンリー・ミラー、マラマッド、井上光晴、小川国夫、大庭みな子、黒井千次、古井由吉、冥王まさ子、中上健次まで縦横無尽の作品論を収録。
- 目次
I テキストとコンテキスト(シェイクスピア作『マクベス』/文化的無人地帯を穿つー翻訳の創造的契機について ほか)
II アメリカ的想像力あるいは創造力(南部文学のジレンマー「アグレーリアン」運動から「南部文芸復興」へ/フォークナー研究ノートー若干の原型的なイメージについて ほか)
III 口承と音(口承ということー私的感想として/ことばと音声、風景と絵画ー漱石作『草枕』を再読しつつ)
IV 日本文学-文体論と作品論(文体の有機性ー受動と能動 古井由吉の内部/「陥ちる」モチーフについてー小川国夫『試みの岸』 ほか)
V 日本文学-文藝時評(“空白”を埋める文体とはー様々なバリエーション、例えば「語り」/方法としての“時間の遠近法”-始まり直さねばならぬ不可避な課題 ほか)
- メディアほか関連情報
■ 「英文学研究」第86巻に掲載されました
かくして大橋の書くものには、あくまで学者でありながら、なかんずくアメリカ文学者でありながら、日本の近代文学150年の歴史のうちにその独特のニッチを与えられ、いわば文学の預言者でもあるような半ば神秘的な地位(あるいは地位なき地位)を獲得するにいたったあの「文芸評論家」への志向──つまり、どちらかがどちらをも半端にこなすといったことであってはならないという気負い──が濃密にあふれることとなる。(後藤和彦 立教大学)
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