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ジャングル/〈アメリカ古典大衆小説コレクション5〉

(著者)アプトン・シンクレア   (訳・解説)大井浩二  

解説

The Jungle(1906)の新訳

一人の新進作家がシカゴの不衛生きわまる食肉業界の実態を告発し、これに驚愕した時の大統領セオドア・ローズヴェルトは純正食品医薬品法を成立させた。アメリカの歴史を変えた1906年出版のベストセラーの全訳。<パッキング・タウン>の劣悪な労働条件のもとで働くことを余儀なくされたリトアニア系移民一家の幻滅と絶望は、ジャングルと化した共和国アメリカの現実を浮き彫りにしている。

目次

・ジャングル
・注
・解説

 

▶︎本書の第1章が弊社ウェブマガジンでお読みいただけます:https://www.shohakusha.com/news_detail/53

メディアほか関連情報

■2021年2月、ジュンク堂池袋本店で開催されたフェア『人新世の資本論』斎藤幸平さん選書「人新世の危機に立ち向かう140冊」のうちの1冊に本書が選ばれました

 

■『朝日新聞』(2021年3月15日)じんぶん堂で、『農の原理の史的研究』(創元社)を出版された京都大学人文科学研究所准教授・藤原辰史先生のインタビュー中で本書をご紹介いただきました

https://book.asahi.com/jinbun/article/14262126

著者紹介
  • アプトン・シンクレア

    (1878~1968)アメリカの小説家、ジャーナリスト。メリーランド州ボルティモア生まれ。ニューヨーク市立大学、コロンビア大学に学び、Springtime and Harvest(1901)で本格的な文筆生活に。1905年に社会主義新聞 Appeal to Reason に連載した、アメリカ食肉産業の独占と腐敗を暴露する小説 The Jungle が、翌年単行本化されてセンセーションを巻き起こす。同書の出版を契機にして、大統領セオドア・ローズヴェルトは本格的な実情調査に乗り出し、純正食品医薬品法を成立させる。一躍有名作家となったシンクレアは、その後も精力的な執筆活動を続け、小説、戯曲、評論、自伝などさまざまなジャンルで数多くの作品を残す一方、社会活動家としてカリフォルニア知事選に出馬するなど八面六臂の活躍をする。小説家としては King Coal (1917)。Oil!(1927)、Boston(1928)などのほか、ラニー・バッドを主人公とする『世界の終わり』シリーズ全11巻(1940~53)で知られる。同シリーズの第三作 Dragon’s Teeth(1942)はピューリツァー賞を受賞。日本でも早くから主要な作品が翻訳紹介されている。

  • 大井浩二

    1933年、高知県生まれ。関西学院大学名誉教授。大阪外国語大学卒業、東京都立大学大学院修士課程修了。専門はアメリカ文学。著書に『ヴィクトリアン・アメリカのミソジニー──タブーに挑んだ新しい女性たち』(小鳥遊書房)、『米比戦争と共和主義の運命──トウェインとローズヴェルトと《シーザーの亡霊》』(彩流社)、訳書にアプトン・シンクレア『ジャングル』 〈アメリカ古典大衆小説コレクション5〉(松柏社)など著訳書多数。

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