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ぼろ着のディック/〈アメリカ古典大衆小説コレクション3〉

(著者)ホレイショ・アルジャー   (監修)亀井俊介  巽孝之   (訳)畔柳和代   (解説)渡辺利雄  

ぼろ着のディック/〈アメリカ古典大衆小説コレクション3〉
判型 四六判
ページ 234ページ
価格 2,300円(税別)
ISBN 978-4-7754-0032-6
Cコード 0097
略号
発売日 2006年3月1日

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解説

Ragged Dick(1867)の全訳

ニューヨークで靴磨きをして暮らす14歳の少年ディック。芝居や賭け事に稼いだ金を使い切る生活のなかで、裕福で優しい少年フランクと出会う。ディックの人生はこの日から、変わり始める。アルジャーのアメリカン・ドリームが21世紀の今、新訳でよみがえる。

目次

第1章 ぼろ着のディックをご紹介
第2章 ジョニー・ノーラン
第3章 変わった提案
第4章 ディックの新しいスーツ
第5章 チャタム通りとブロードウェイ
第6章 ブロードウェイからマディソン・スクエアへ
第7章 札入れ
第8章 ディックの幼年時代
第9章 三番街の鉄道馬車でのひとこま
第10章 信用詐欺の被害者登場
第11章 探偵ディック
第12章 ディック、モット通りに部屋を借りる
第13章 ミッキー・マグワイア
第14章 戦いと勝利
第15章 ディック、家庭教師を確保する
第16章 最初のレッスン
第17章 ディック、上流社会にお目見得する
第18章 ミッキー・マグワイア、二度目の敗北
第19章 フォズディック、転職する
第20章 九か月後
第21章 ディック、預金通帳をなくす
第22章 泥棒を追う
第23章 トラヴィス逮捕される
第24章 ディック、手紙を受け取る
第25章 ディック、初の手紙を書く
第26章 胸おどる冒険
第27章 結び 
訳注
解説

メディアほか関連情報

■ 「マンスリーエム」2006年6月号に掲載されました。

~ニューヨークで靴磨きをして暮らす14歳のディック。芝居や賭け事に稼いだ金を使い切る生活の中で、裕福でやさしい少年フランクと出会い、人生の転機を迎える。彼の人生はいかに…。~同書評より

 

■ 「本の雑誌」2006年6月号に掲載されました。

~貧しい環境から身を起こし、徳を守りつつ勤勉に働くことで、みごと立身出世していく、いわゆるアメリカン・ドリームの話といえば、作家ホレイショ・アルジャーの小説が知られている。代表作『ぼろ着のディック』アメリカ古典大衆小説コレクション3(松柏社)は、ニューヨークで靴磨きをしていた少年ディックが、ある裕福な少年との出会いをきっかけに「まっとうな大人になりたい」という夢を実現していくという成功物語。一八六八年に刊行され、大ベストセラーとなった。~同書評より(吉野 仁 氏)

 

■ 「読書人」2006年5月26日に掲載されました。

~宿無しだけれど、行動力と機知に富み、本能的に悪を憎む精神の持ち主が、才覚と幸運によって、成功の階段をぐんぐんと上る話は、読んでいて気持ちよく、豊かな気分になる。これをパターンとか作り物とか、リアリティがないと一笑に付するのは簡単だが、それでもなお、子どもたちが読み続けた事実は消え失せない。~同書評より(神宮 輝夫 氏=児童文学研究者)

 

■ 「週刊朝日」2006年4月21日号に掲載されました。

~舞台はニューヨークで、靴磨きをしている十四才の男の子ディックが一生懸命に働いてどんどんお金を貯めて出世していくというのが大筋。はじめは、稼いだお金を無計画につかっていたが、いろんな人に出会ううち、それではずっと路上生活だ、と認識して心を入れかえ、貯蓄をし、さらには、読み書きや計算を勉強して、サクセスに向かって進んでいくというお話である。こう書くと、なんだか教訓だらけのお説教臭い小説みたいなかんじになるが、さにあらず、ディックという子、靴磨きのベテランなので、けっこうひとのあつかいはうまく、ほら話やダジャレを連発していて、それがけっこう愉快で読ませる。おおいに売れたのはそのへんに理由があるようにおもわれる。~同書評より(青山 南 氏=翻訳家)

 

■ 「東京新聞」「中日新聞」2006年4月2日朝刊に掲載されました。

~西部開拓や禁酒法などを社会背景に十九世紀のアメリカでベストセラーとなった流行小説を全訳・新訳でよみがえらせる。各巻解説付き。~同書評より

 

■ 「Casa」2005年3月号に掲載されました。

~貧しい靴磨き少年の立身出世物語。1860年代に刊行され大ベストセラーになり、続編が100冊以上書かれ、全部で2000万部以上売れた。~同書評より

 

■ 「西日本新聞」「北海道新聞」2006年3月26日号に掲載されました。

~ニューヨークの下町を舞台にした靴磨き少年の成功物語。十四歳のディックは孤児。ある日裕福な心優しい少年フランクと出会い、意気投合したディックは人生の光を見つけ「貧乏からの脱出」を誓う。出会いと努力でつかむアメリカンドリーム。十九世紀の名著復刊。畔柳和代訳。~同書評より

著者紹介
  • ホレイショ・アルジャー

    (1832~1899)アメリカの児童文学者。マサチューセッツ出身。ハーヴァード大学卒。100種以上の少年向きの物語を書いた。年少の読者に受け入れられ、著書をすべてあわせると2,000万部以上売れたと言われている。

  • 亀井俊介

    1932年岐阜県生まれ。2023年8月18日、91歳で逝去。東京大学文学部英文科卒業。文学博士。東京大学名誉教授。専門はアメリカ文学、比較文学。著書に『近代文学におけるホイットマンの運命』(日本学士院賞受賞、研究社出版)、『サーカスが来た──アメリカ大衆文化覚書』(日本エッセイストクラブ賞、日米友好基金賞受賞、平凡社ライブラリー)、『アメリカン・ヒーローの系譜』(大佛次郎賞受賞、研究社出版)、『有島武郎』(和辻哲郎文化賞受賞、ミネルヴァ書房)、『日本近代詩の成立』(日本詩人クラブ詩界賞受賞、南雲堂)、『英文学者 夏目漱石』『英文学者 坪内逍遙』(共に松柏社)、『魂の声──英詩を楽しむ』(南雲堂)など多数。

  • 巽孝之

    1955年、東京生まれ。慶應義塾大学名誉教授。コーネル大学大学院博士課程修了(Ph.D.,1987)。専門はアメリカ文学、SF評論家。著書に『サイバーパンク・アメリカ』(勁草書房)、『ニュー・アメリカニズム──米文学思想史の物語学 増補決定版』(青土社)、『ニューヨークの世紀末』(筑摩書房)、『恐竜のアメリカ』(ちくま新書)、『モダニズムの惑星──英米文学思想史の修辞学』(岩波書店)、『盗まれた廃墟──ポール・ド・マンのアメリカ』(彩流社)、『パラノイドの帝国──アメリカ文学精神史講義』(大修館書店)、『E・A・ポウを読む』(岩波書店)、訳書にエドガー・アラン・ポー『黒猫・アッシャー家の崩壊 ポー短編集I』(新潮社)など多数。

  • 畔柳和代

    1967年生まれ。東京医科歯科大学教授。専門はアメリカ、英語圏文学。翻訳に、キャロル・エムシュウィラー『すべての終わりの始まり』(国書刊行会)、フランシス・オズボーン『リラ、遥かなる愛の旅路』(ウェッジ)、キャロル・エムシュウィラー『カルメン・ドッグ』(河出書房新社)、フランシス・ホジソン・バーネット『小公女』『秘密の花園』(新潮文庫)、ジーン・ウェブスター『続・あしながおじさん』(新潮文庫)など。

  • 渡辺利雄

    (1935〜2020)台湾新竹市生まれ。新潟県両津高校卒業。東京大学文学部英文科卒業、同大学大学院修士課程修了。1962 年〜64 年まで、カリフォルニア大学バークレー校などに留学。東京大学文学部教授、日本女子大学文学部教授・文学部長などを歴任。東京大学名誉教授。専門はアメリカ文学。 著書に『講義 アメリカ文学史──東京大学文学部英文科講義録』全3巻、『講義 アメリカ文学史 補遺版』『講義 アメリカ文学史──入門編』(研究社)など多数。

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