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バフチンと文化理論

(編著)ケン・ハーシュコップ  デイヴィッド・シェパード   (訳)宍戸通庸  

バフチンと文化理論
判型 A5判
ページ 377ページ
価格 4,000円(税別)
ISBN 978-4-7754-0072-2
Cコード
略号
発売日 2005年4月30日

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解説

詩学、文芸理論に大きな影響を与え、生成する対話を軸に、ドストエフスキーとラブレーを読み解き、テクストの〈ポリフォニー〉に着目するバフチンの新たな資料もふまえ、その思想の全貌にあらゆる角度から迫る、豪華執筆陣を迎えた画期的な論文集。

目次

素顔のバフチン〈第2版はしがき〉●ケン・ハーシュコップ
第 I 章 「すべてはこれがどうなるかにかかっているのだ」現実の出来事、わくわくするドラマ、学問上のコメディとしてのミハイル・バフチンの学位論文口頭試問●ニコライ・パンコフ
第 II 章 小説だけがすべてではない:バフチン、詩、真理、神●グレアム・ペチイ
第 III 章 転覆せる民衆:カーニヴァル、ヒステリー、女性のテキスト●クレア・ウィルズ
第 IV 章 現象学から対話へ:マックス・シェーラーの現象学の伝統
『行為の哲学によせて』から『ドストエフスキー研究』へいたるバフチンの展開●ブライアン・プール
第 V 章 バフチンと読者●デイヴィッド・シェパード
第 VI 章 対話的転覆:バフチン、小説、ガートルード・スタイン●ナンシー・グレイジナー
第 VII 章 バフチンと言語の歴史●トニー・クローリー
第 VIII 章 身体問題:バフチン、サルトル、バルトにおける自己と他者●アン・ジェファーソン
第 IX 章 バフチン/ショーペンハウアー/クンデラ●テリー・イーグルトン
第 X 章 バフチンサークルの批判的作業:新書誌的試論●キャロル・アドラム

メディアほか関連情報

■ 「出版ニュース」2005年9月上旬号に掲載されました

~本書は、バフチンの思想の新たな側面を11名の論者で解釈した論考である。ここではロシアにおけるバフチン研究の広がりを踏まえて、各各の論者の新機軸が提起されている。バフチンのジャンル論の可能性、バフチンが問題にした「作者」と「主人公」の関係について、バフチンの使用する概念や主張のもとになったもの、公的なるものと私的なるものの概念、現在のヨーロッパの言語理論につながるものなど、多様な文化研究の中で捉えることでバフチン研究の動向が見えてくる。~同書評より

■ 週刊読書人2005年7月15日号に掲載されました

~本書にはバフチン理論の応用と実像の解明という異質な要素が混在しているが、それはバフチン研究の過去と現在、拡大と成熟の過程の反映にほかならないのである。~同書評より(杉里直人 早稲田大学講師)

著者紹介
  • ケン・ハーシュコップ

    ブルックリンに生まれ、ボストンで育つ。ウォータールー大学教授。元々の専門は音楽理論と音楽史。ミハイル・バフチンの言語理論をテーマに博論を執筆。

  • デイヴィッド・シェパード
  • 宍戸通庸

    東京都生まれ。元摂南大学大学院教授。上智大学文学部英文学科卒業、国際基督教大学大学院教育学研究科博士前期課程修了、ミシガン大学大学院言語学博士課程修了(Ph.D)。専門は言語学。

関連書籍
  • 知のポリフォニー/テキストによる人文科学入門

  • ウィトゲンシュタイン、心、意味/心の社会的概念に向けて

  • D.H.ロレンス批評地図/フェミニズムからバフチンまで

  • 22 Essays in English Studies/Language, Literature, and Education

  • 言語のアクチュアリティに向けて/ソシュールとメルロ・ポンティを中心に