アメリカ南部ルネサンスの小説/ポーター/フォークナー/オコナー
(著者)加藤良浩
判型 | A5判 |
ページ | 278 |
価格 | 3,000円(税別) |
ISBN | 978-4-7754-0285-6 |
Cコード | 3082 |
略号 | |
発売日 | 2023年3月31日 |
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- 解説
南部ルネサンスの三人の作家の作品について、テキストの表現に着目し考察を加えた形での一解釈を提示する。
- 目次
序文
◉キャサリン・アン・ポーター
「マリア・コンセプシオン」──主人公の曖昧な立場
「盗み」──盗みを引き起こすもの
「昼酒」──主人公の悲劇が示唆するもの
「休日」──人生の愚か者とは何か
「花咲くユダの木」──なぜ再び眠ることを恐れるのか◉ウィリアム・フォークナー
ベンジーの別離のモチーフ
クエンティンの妹へのオブセッション
クエンティンのカモメの姿への思い
ジェイソンの屈折した意識の二重性
ジェイソンの「正気なコンプソン」の意味すること
ディルシーの否定を肯定に逆転させる結末◉フラナリー・オコナー
「火の中の輪」──主人公の不安と恐怖
「つくりものの黒ん坊」──表象がもたらす二重性
「森の景色」──道徳劇としての寓意
「高く昇って一点へ」──自己犠牲への収斂
「啓示」──幻影を見たターピン夫人が理解したこと索引
- メディアほか関連情報
■『フォークナー』第26号、日本ウィリアム・フォークナー協会編(三修社、2024年6月)に書評が掲載されました。
本書全体を通して感じたのは、目の前のテクストに自分の頭と感性を働かせてひたすら誠実に向き合う加藤氏の読みの姿勢であり、そこには惜しみのない敬意を表したい。そのうえで若干ないものねだりをさせてもらいたい。本書の表題には「南部ルネサンス」という言葉が用いられている。フォークナーがその中心に存在していることに異論はないだろうが、ポーターとオコナーに関しては、「序文」に若干の言及はあるものの、もうすこし詳しい説明が必要ではなかろうか。(以上一部抜粋)──小谷耕二氏・九州大学名誉教授
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