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アスペクト解釈と統語現象

(著者)三原健一  

アスペクト解釈と統語現象
判型 A5判
ページ 291ページ
価格 2,900円(税別)
ISBN 978-4-7754-0070-8
略号
発売日 2004年11月1日

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解説

動詞の「意味的アスペクト」を中核として、数量詞連結(遊離)構文、二重目的語構文、所有者上昇構文などを体系的に分析。記述的側面からの一般化を提示した後、そのような一般化がなぜ成り立つのかを、ミニマリスト理論の枠組みで解明した渾身の一書。

目次


第一部 記述的分析
第一章 動詞類型とアスペクト限定
1.  はじめに
2.  心理動詞
2.1 内的情態動詞
2.2 ES型心理動詞
2.3 EO型心理動詞
3.  動詞類型
3.1 動詞類型の変換
3.2 動詞3分類
3.3 瞬間性と継続性
4.  アスペクト限定
4.1 アスペクト限定詞
4.2 項限定詞と付加限定詞
5.  まとめ
第二章 数量詞連結構文
1. はじめに
2. 連結数量詞の位置
2.1 NP数量詞とVP数量詞
2.2 代名詞
3. 数量詞連結構文とアスペクト限定
3.1 相互c統御条件
3.2 動詞類型
3.3 結果の含意
3.4 取り立て詞
3.5 英語の場合
3.6 テイル文
3.7 状態述語文
4. 限界性による動詞類型
5. まとめ
第三章 二重目的語構文
1. はじめに
2. 二重目的語構文の特質
2.1 所有の含意
2.2 日本語の場合
2.3 間接目的語の項性
2.4 NPかPPか
2.5 与格所有者
3. 動詞類型
3.1 限界性
3.2 瞬間動詞の認定
3.3 開始時点
3.4 動詞の(非)限界性
4. まとめ
付記 「~で」のテスト枠について
第四章 所有者上昇構文
1. はじめに
2. 基本的成立要件
2.1 二重対格制約
2.2 譲渡不可能所有物
2.3 アスペクト性制約
3. 所有者名詞句
3.1 構成素
3.2 認識動詞構文
3.3 提示句
3.4 所有者名詞句の機能
3.5 英語の場合
4. 指示性
4.2 アスペクト性制約
5.  まとめ
第二部 理論的分析
第五章 限界的動詞句
1. はじめに
2. 限界的事態の句構造
2.1 限界的事態と非限界的事態
2.2 「そうする」構文
2.3 素性照合
2.4 漢語サ変動詞
2.5 「も」と否定対極表現
2.6 着点句と数量詞の作用域
2.7 頻度副詞と目的語の作用域
3. Tennyの一般化
4. まとめ
付記 アスペクトと句構造
第六章 相対化素性照合
1. はじめに
2. 最適な素性照合
2.1 意味素性の照合
2.2 問題の所在
2.3 疑問素性
2.4 限界素性
2.5 意味役割素性
2.6 格素性
2.7 非能格動詞の結果構文
3. 数量詞連結構文
3.1 基本的特質
3.2 [+delimited]素性の照合
3.3 [α限界動詞]
4. 所有者上昇構文
4.1 基本的特質
4.2 アスペクト性制約
5.  まとめ
第七章 EPPを巡って
1. はじめに
2. 虚辞
2.1 外置のit
2.2 天候のit
2.3 提示のthere
3. EPPのタイプ
3.1 動詞移動
3.2 叙述
3.3 主語の移動
4. 主格素性の照合
4.1 Tの価
4.2 事象の開始者
4.3 使役文
4.4 [NOM]の照合
5.  まとめ
第八章 二重目的語構文の解明を目指して
1. はじめに
2. 二重目的語構文の構造
2.1 「上」の振る舞い
2.2 動詞句殻
2.3 連結性
2.4 主題階層
2.5 動詞移動
3.  二重目的語構文と素性照合
3.1 基本的特質
3.2 与格型
3.3 受益者型
4.  受動文
4.1 日本語の与格型
4.2 間接受動文
4.3 英語の与格型
4.4 受益者型
5.  まとめ
アスペクトの未来に向けて
参考文献
索引

掲載情報

■ 「英語年鑑」2006年版に掲載されました。

~三原健一著『アスペクト解釈と統語現象』(vi+291頁, 松柏社)は、助動詞を用いてアスペクトを表す文法的アスペクトよりもむしろ、動詞の意味に内在化された意味的アスペクトを詳細に論じたものである。(中略)著者の『時制解釈と統語現象』(1992年)と同様に、日本語と英語を深く観察したうえで、豊富な実例を繰り出しながら説得力のある議論を展開した力作と言えよう。~同書評より (馬場彰 氏=松山東雲女子大学学長)

 

■ 「英語青年」2005年4月号に掲載されました。

~本書の分析が最もうまくいっていると思われるのは数量詞連結構文(いわゆる数量詞遊離)である。数年前に高見健一氏との論争が某月刊誌をにぎわせたが、本書では機能主義の曖昧な説明を排除し、この構文の成立環境を(1)「子供がおもちゃを2つ壊した」のように動詞自体が[+d]の場合、(2)「廻廊を端から端まで2つ歩いた」のように目的語ないし付加詞が限界性をもたらす場合、(3)「先生は生徒を今学期、6人褒めた」のように、期間中に同じような事象が何度か起こる場合(複数事象解釈)に集約されることを明確にしている。~同書評より (影山太郎 氏)

著者紹介
  • 三原健一

    1950年、宮崎県生まれ。大阪外国語大学修士課程修了。富山大学、大阪外国語大学を経て、大阪大学大学院教授。東北大学博士(文学)。専門は理論言語学。著書に『日本語の統語構造―─生成文法理論とその応用』(松柏社)、『日英対照──英語学の基礎』(共編著、くろしお出版)、『活用論の前線』(共編、くろしお出版)、『構造から見る日本語文法』〈開拓社 言語・文化選書〉、『日本語の活用現象』〈ひつじ研究叢書〈言語編〉第131巻〉(ひつじ書房)など。