I was born/ソウル・パリ・東京
(著者)ミーヨン
判型 | 四六判変型 |
ページ | 254ページ |
価格 | 1,600円(税別) |
ISBN | 978-4-88198-970-8 |
Cコード | |
略号 | |
発売日 | 2001年7月1日 |
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- 解説
新進女性カメラマンの書き下ろし。小説ともエッセイともつかぬ、心に響く物語6篇。女性に生まれたがゆえの生きづらさ、あらゆる「リアル」を感じ取る主人公の繊細さ。それはやがて日常の困難を乗り越え続ける強さへと形を変えてゆく。
本文レイアウト・装丁=鈴木成一デザイン室
- 目次
チョンオンの断食
きっとふたたび
幽霊たちの住むアルバム
明洞の靴磨き
東京という地方
I was born- メディアほか関連情報
■The Japan Times Online 2001年7月21日に著者ミーヨンさんの特集記事が掲載されました
Life through the lens in Seoul, Paris and Tokyo BY ANGELA JEFFS
■『朝日新聞』2001年9月2日に書評が掲載されました
現在は東京に住む著者がはじめて日本語で書きあげた本書には、厄介でかついとおしい奇妙な痛みの感覚がいたるところで顔を出す。(作家・堀江敏幸氏)
■『讀賣新聞』2001年9月9日〈本よみうり堂〉のコーナーで著者のミーヨンさんが取り上げられました
どこの場所に行っても、「ナニジンか」と聞かれ、違和感をおぼえてきた。パリでは、日本人も台湾の友人も自分も東洋人と一括される。在日コリアンの集まりでは、「ウリサラム(我々の国の人)?」と聞かれる。
■『週刊読書人』2001年9月10日に書評が掲載されました
少し前まで「韓国人」という人々は、それ以外の人々と出会うとき、いつも「民族」を前面に振りかざし、「熱くたぎる民族の血」の濃さに、私たちそれ以外の者たちは、しばし辟易とした経験がある。(神谷丹路=ルポライター、大学講師)
■『東京新聞』『中日新聞』2001年9月23日に書評が掲載されました
ソウルの家に下宿していた、在日僑胞チョンオンの信じ難い事故死。いつしか確実に違う世界に生きている友人たち、家族たちへの追憶。出生前に死んだ娘の生まれかわりのように、二年後に生まれた娘との新しい世界の経験。
■『産経新聞』2001年10月7日に書評が掲載されました
命の明滅問う6章──日本に生まれ育った友人チョンオンの死。ロンドンでナニジンか聞かれ、日本語がわからないふりを楽しんでいた彼なのに。大切なのは、自分がどこで、ナニジンに生まれたことなのだろうか?
■『図書新聞』2001年11月17日に書評が掲載されました
『I was born』というタイトルは、身近な人の死を受け止め、そこから再生するための言葉に他ならないが、繊細で透明感のある文章で支えられたこの作品は、そういう諸々のものを越えて、「文学」の本質に迫る萌芽のようなものを感じさせる。──川村亜子
■『an・an』で江國香織さん「オススメの3冊」に選んでいただきました
ソウルで生まれ育ち、パリで写真を学び、現在東京で活動を続けるカメラマンである、韓国人女性の著者による自伝的作品集。それぞれの街での、印象的なエピソードが6編収録されている。掲載されている著者撮影の風景写真も美しい。「的確で鮮烈。ひきこまれました」。
■『毎日新聞』2002年5月10日(金曜日)で著者ミーヨンさんのインタビュー記事が掲載されました
「微妙な時期。成長する身体と言葉のズレ、もどかしさ……」。写真と文章に新しい才能が輝く。「日本語は繊細で美しく表現が豊かです」。
■『朝日新聞』2002年7月21日〈本屋さんに行こう〉のコーナーで写真家・シャノン・ヒギンスさん「今日のお買い上げ」に選んでいただきました
(著者の)背景は知らないまま、「僕に話しかけてくる感じがして手にとった」という。ヒギンスさんは、70年ロサンゼルス生まれのアメリカ人。父親の仕事の関係で7歳で来日し、以来ほとんど日本という「外国」で育った。二人の異郷体験が響き合って、著者と読者として出会うことになったのだろうか。(文=西岡一正氏)
■ALL REVIEWS(2020/01/19)に堀江敏幸氏による書評が掲載されました
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