「フォークナー」リニューアルのお知らせ

日本ウィリアム・フォークナー協会の機関誌「フォークナー」を小社にて出版してから早くも十年目を迎えました。10号では、アメリカによるハイチ侵攻とフォークナーへの影響を論じるなど常に新たな研究に挑んでいる大和田英子氏(早稲田大学教授)、ヴィクトリア朝の小説作品を始め英文学研究界で幅広い読者を持つ富山太佳夫氏(青山学院大学教授)、「フォークナーとエスニシティ」の特集を組み、自身の作品の映画化に多数、トニ・モリスンを始めとした黒人女性作家の論客として知られる吉田廸子氏(青山学院大学教授)、アメリカ文学におけるモダニズム、絵画的手法、アメリカニズム、ポストコロニアリズム、ニューヒストリシズムを主にフォークナー作品に読み解き、視野の広い研究を続ける早瀬博範氏(佐賀大学教授)を執筆陣に迎えて「フォークナーとエスニシティ」の特集を組んでいます。フォークナー作品における人種問題やインディアン表象を扱い、読み応えがあります。

そのほか、今号から新たに、<推薦論文>のコーナー、敗戦後の南部と近代日本を比較しながらその共通点を探る方法で主にアメリカ南部文学を研究する後藤和彦氏(立教大学教授)の10号と11号へのフォークナー論の分載が収録されています。大橋健三郎氏(東京大学/鶴見大学名誉教授)の連載は引き続き掲載され、今号で8回目を迎えます。

また、2008年1月に小社より刊行しました「フォークナー事典」の書評特集も組まれています。ここでは、日本のアメリカ文学研究を牽引してこられた井上謙治氏(桜美林大学/明治大学名誉教授)、渡辺利雄氏(東京大学名誉教授)を始めとした8人の錚々たる評者の方々が各々のスタンスで書評されています。

最後に、10号より、上記の新たなコーナーが加えられたばかりでなく、紙面レイアウト及び装幀も一新いたしました。より読みやすい紙面、手に取りやすい装幀になっていると思いますので、どうぞ書店頭またはオンライン書店にてご覧ください。
(松柏社編集部)

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